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明日香会レポート

【明日香会レポート】

宗家藤間会会員の藤間悠愛と申します。

私は2歳から祖母の藤間悠の元で
お稽古をはじめました。

今年3月に師範のお許しをいただき
現在は藤間 弘先生にもお稽古を
していただいております。

まだまだ若輩者ではございますが、
宗家藤間流はじめ祖母の明日香会を
盛りあげていけるよう精進してまいります。

皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

今回は2020年8月17日に行われた
明日香会の舞台のご報告をさせていただきます。

明日香会は祖母の藤間悠が主催する会です。
第1回は昭和48年、50年以上にわたり継続中であり、
これもひとえに皆さまの暖かいご支援のお蔭と、心より感謝申し上げます。

さて今回の舞台ですが、本来は4月の予定でしたが、
コロナの影響で延期となり、先月の開催となりました。
開催に至るまでには、さまざまな紆余曲折がありました。
反対のご意見をいただくこともあり、みな悩みました。

でもいろいろなことに気をつけながら、
日本舞踊を皆さまに楽しんでいただきたい、
また楽しんでいきたいとの想いで開催を決断。

感染対策、安全策を施したうえで、
全出演者、 全スタッフが厳重に遵守、
徹底することを前提として開催に向けて準備が始まりました。

まずご入場いただいたお客様には検温、消毒、
ご連絡先の記帳のご協力をいただくこと。
そして、座席は本来ならば自由席のところを先着順で指定席。
前後左右一席ずつ空けてご用意することに致しました。
使わないお席は紐で括り、お客様をご案内するお席は受付で番号札
をお渡しし、 返却時にはお土産として、除菌ウエットシートの配
布。

スタッフさんも、こまめな消毒、マスクも着用。
裏方のスタッフさん(顔師さん等)には フェイスシールドも使用。

舞台に立つ、後見さんもマスクを着用。
皆さまに安心してご覧いただけるよう
準備段階から何度も会場の方や スタッフの方々と
打ち合わせを重ね、 出来得る感染対策をして臨みました。

今回の舞台を観て、自分達の会にもこの感染対策の方法を
取り入れさせて欲しいなどのお声も多くいただきました。

コロナの苦境のなか、先陣をきって舞台を開催しましたが、
感染の報告はなく無事に終えられたことにほっとしております。

ここからは舞台の内容について
少しご紹介させていただきます。

今回の演目は21番。
残念ながら2番はコロナの関係で欠番となりました。
若い演者が7名(10代から30代)初舞台の方や、
まだお稽古をはじめて、日が浅い方も参加してくださいました。

一方で、もうすぐ90歳になる悠里さんが2演目も踊られたり、
大病を患いながらも50年近くお稽古に通ってくださっている悠香さんという顔ぶれも。

姉の悠鼓と一緒に「連獅子」を踊った莉緒ちゃんは初めての立役でしたが、立派に堂々と踊られたように拝見しまし
た。

莉緒ちゃんは宗家藤間流の新年会のゲストでも来ていただいた共立女子大 名誉教授の近藤 瑞男先生のお孫さんです。

背格好もちょうどよく、素顔も少し似ている2人。本当の親子のようで、息の合った演舞にお客様からも、
たくさんのお褒めの言葉をいただくことが出来ました。

私の踊った「藤娘」は宗家藤間流のなかでも
とても大切にされている曲のひとつです。
師範の課題曲でもあります。

生涯のうち、絶対に踊りたかった曲のひとつで、幼い頃から憧れの曲でした。

さまざまな先輩方の舞台を観に行ったり映像を観て研究し、お稽古に励み、
いまの自分の精一杯で踊りました。

母の凰華は鏡獅子の前半の「弥生」。弘先生に師事し、お客様からのお褒めの言葉を
いただくことが出来ました。

祖母の悠は「徂く春」。今回の舞台で本衣装での舞台は最後となります。

祖母が舞台に立つと、会場からいまままでとは格段に違う拍手の嵐。

こんなにも多くの方々に愛され、応援してもらってきた祖母に誇りを感じました。

賛助出演いただいた藤間 弘先生はじめ、諸先生方にも華を添えていただき、
盛会のうちに幕を下ろすことができました。

今回の舞台は、コロナ渦のなか、お弟子さん達も舞台を成功させようという気持ちで
お稽古に通ってくださりました。

そして何よりたくさんのスタッフの方々(総勢110名)、お弟子さん、先生方、応援してくださるお客さまのおかげで
無事開催できたと感じております。

応援してくださる方のなかには高齢でお稽古には来れなくなってしまった方や
病院に入院されたり、亡くなられてもそのご家族の方が観に来てくださったり本当に多くの方に支えていただいております。

祖母の人脈や人柄がこの舞台に現れているなと思いました。

これから私は、姉、母と三人で力を合わせ 祖母を支え、
明日香会を盛り上げていきたいと考えております。

また若い方には日本舞踊は敷居が高く、

関心度が低いように感じますが、
宗家藤間流の素晴らしさを広めていけるよう
努めたいとも思っています。

祖母には程遠いですが、精進して参りますので
皆さまには暖かい目で見守っていただけたら幸いです。

今回の舞台の様子は、後日YouTubeにて公開予定です。
ご興味がございましたら、ぜひご覧ください。いたしました。
以下が作成した文章です。
よろしくお願いします。
一応舞台写真を添付させていただきます。